自然な死を若い世代に教えてくれた
遺族アンケート
85歳義母/看取った人・嫁/静岡県/2022年回答
本人の意思をくみ、家族で最後まで自宅で見届けられたことは、本人にとって幸せではなかったかと時間が経つにつれ感じております。当時は本人(母)が苦しそうな時、迷いもありましたが、本人の意思通り全うできたことは私たちにとっても貴重な時間であり、私の子どもも、そばで看取ることで人間として人生の勉強? になったのではないかと思っております。
協会からのコメント
家で看取る機会が少なくなったこの時代に、子どもたちと共に家での看取りを経験できたことはご本人からの明解なメッセージを感じます。
作家の水上勉さんはかつて「80歳になったこれからの自分は、人はどのように自然な亡くなり方をするのかを若い世代に見せることだと思う」と、おっしゃっていたそうです。まさに、その通りの世界が実現できましたね。
看取った方が「本人にとって幸せだった」「本人の意思通り全うできたことは私たちにとっても貴重な時間」「私の子どもも人生の勉強になった」と思えることが素晴らしい看取りであったと思いましょう。“本人の意思が尊重”され、ご家族の理解と、医療機関の理解もあって実現できたことだとお察しします。
心からのご冥福をお祈りしております。