子どもに決断させるのはかわいそう

遺族アンケート

94歳母/看取った人・娘/栃木県/2022年回答

母が入会したのはまだ70代の頃かと思います。その頃は病院に入ったら治療をする(助からないことがわかっていても)という時代で、医師の理解がないと尊厳死は受け入れられるのが難しかったと思います。また、子どもたちも、母の遺言であっても、いざとなったら~と悩むことばかりでした。

しかしこの会に入って、また医師たちも理解され、無駄(?)な治療は本人が望まないならと変わってきました。

4年前に主人をがんで亡くしましたが、その時も理解ある先生で「自分の親だったら無駄な心臓マッサージ等はしたくない」と話されました。その時「実は私たちは尊厳死協会に入会しているので、その時が来たら痛み・苦しみだけは取り除いてほしい」と話したところ、先生は「それなら話は早い。でも珍しいですネ、どうして入会したのですか?」と聞かれました。「母が入会していてその頃我々は50代でしたから入会したらすぐ死んでしまうような気がしましたが、60歳を過ぎてから子どもに決断させるのはかわいそうと入会しました」とお答えしました。

母は感染症にかかり、点滴治療薬も一時期ありましたが、ホームの方、ドクター・ナースと何回も最期が来たらどうするか確認されました。それだけ残された子どもが迷って気持ちが揺れ動いたりするのでしょう。そういう意味ではこういう会があって良かったと思っています。ありがとうございました。

協会からのコメント

会員さんのお立場(市民の感性)から、ここ20数年の「尊厳死」へのイメージの変化が伝わる「看取りのエピソード」です。

入会したらすぐ死んでしまうような気がしましたが、60歳を過ぎてから子どもに決断させるのはかわいそうと入会しました」という表現に、なるほど、そういう感じ方もあるのだなと受け止めさせていただきました。おひとりおひとりの経験が「小さな灯台」に記録され、紹介されることで、多くの人の参考にしていただけると思います。ご投稿ありがとうございました。