施設が自宅=家

遺族アンケート

96歳母/看取った人・娘/群馬県/2023年回答

老健、特養と12年入所生活でしたので、コロナ以前はよく面会に行っていましたが、コロナ後はあまり会いに行けず、施設が自宅(家)感覚だったと思います。終末が近くなった時、いろいろ提案されたのですが、スタッフの方たちの声や足音が聞こえるようにとお願いしました。いつもと同じ環境で安心して旅立つことができたと思いたい……ありがとうございました。

母はリビング・ウイルの書き換えをしなかったので「スパゲティ症候群は嫌だ」など、古い表現で書いてはありましたが、本人の希望は伝わったと思います。

私自身は頭のはっきりしているうちは時々見返しています。コロナが流行してからは「もしコロナで重症になっても人工呼吸器エクモは希望しません」と書き加えています。

協会からのコメント

コロナ禍を経験して、よりリビング・ウイルの大切さ、意思表明しておくことの必要性が多くの人々の実感として浸透してきたのではないでしょうか? コロナで生活が変わってしまったことが多くあります。施設で面会ができなくなったり、最期にお別れができなかったり。このコロナ生活の経験を通して、またグリーフ・ケア(喪失体験からくる悲嘆を癒すケア)の新しい方法も、模索されはじめています。

まずはご本人の意思を尊重した最期を迎えられたことに安堵しつつ、ご遺族の心のケアの充実も、今後ますます重要な課題です。ご遺族としての気持ちの変化もまた、いつでもご投稿ください。ご冥福を心よりお祈りしております。