判断をもとめられるたびに、リビング・ウイルを。

遺族アンケート

主人は93才という高齢で自宅に居りました。ある日夕方になって息が苦しいと言うので救急車で病院へ。その時私はリビング・ウイルをすぐに持って一緒に病院へ行きました。誤嚥性肺炎とのことでした。病院長の説明をきく時に、すぐリビング・ウイルを渡して了解していただきました。2週間ぐらいで治りますよということでしたが、結局10日目に亡くなりました。TELで私が掛けつけた時、先生は「喉を切開しても良いか?」ときかれましたので、「リビング・ウイルを見て下さっていますよね。」と言い、中止してもらい、そのまま主人は静かに息を引き取りました。生前から夫婦二人で尊厳死協会に入会していましたし、お互いの気持ちも良く判っていましたので、これでよかったのだと思っています。今は一人暮らしですが、近くに息子達がいますのでリビング・ウイルを見せております。カードはいつもカバンの中に入れて持っています。私の気持ちとしては、もっと多くの人にこのリビング・ウイルが知られるようになればいいなあ…と感じています。友達には折にふれ、見せたり話したりしておりますが、皆楽観的で「別に入会しなくても、その時に口答で伝えれば良いのだから…」と言って入会してもらえません。これがとても残念です。乱筆乱文お許し下さい。

協会からのコメント

ご夫婦で語り合い、意見一致を確認しあい尊厳死を実現されたモデルケースです。終末期にあたり、治療の中止や気管切開するかしないか?と医師に判断を求められる段階があることを知る人は少ないのです。その時、妻として「止めてください」と言える勇気は、普段から心得て準備しておかなければできないということを、それこそ多くの人々に知って欲しいですね。