根気強くケアマネジャーを説得して実現できた「在宅看取り」

遺族アンケート

90歳母/看取った人・息子/滋賀県/2023年回答

この度は本当にありがとうございました。本人、息子である介護者の私にとりまして、在宅死は切実に望むラストでしたので、おかげさまでそれが実現できました。

ケアマネジャーに3〜4か月前から尊厳死のことを伝えましたが、残念ながらまだまだ(国家資格をもっている)ケアマネジャーでさえ、理解は浅いようでした。

何度かお伝えするうちにケアマネジャーも理解してくださり、最後は私の望む形で対応してくださいました。

やはりラストを迎えるにあたり、状況別に、苦しんでいる時の対応、すでに息をひきとっていた場合の対応など、こういう時はこういう対応と、日頃から家族や兄弟で話し合って決めておくことが大切だと思いました。

今回の母の最期で、何人もの方が尊厳死協会に入会されました。この活動が日本中に広がって、尊厳死を迎えられる方がどんどん増えることを願ってやみません。本当にありがとうございました。

協会からのコメント

「在宅での看取り」という、尊厳死を実現するために大事なことをご紹介いただきました。

特に「苦しんでいる時の対応、すでに息をひきとっていた場合の対応など、こういう時はこういう対応と、日頃から家族や兄弟で話し合って決めておくこと」という「在宅看取り」には欠かせない大切なケアのポイントが書かれています。そこのところをもっと詳しく話して教えてくださいと取材したくなる「看取りのエピソード」です。ぜひ、お近くの尊厳死協会のサロン活動で、話題にして伝授していただきたいと思います。

尊厳死や緩和ケアのプロセスは、延命の医療行為を“しないこと”のチェック項目は周知されるようになりましたが、“どんなケアや対処をしたらよいのか”が、まだよく知られていないのが現状ではないでしょうか?

人生の最終段階でどのようなことが起こり、その時どのようなケアや対処をしたらよいのかについて【情報BOX】看取りの観察と過ごし方ガイド― 安らかに健やかに最期を過ごしていただくために、私たちにできること-でご紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。知っておけば、いざという時お役に立てるはずです。

特にご家族ご兄弟での話し合いは、ご本人、そして主たる介護者によって常日頃から伝える努力が大きな力になると思います。

もちろん尊厳死協会も「尊厳死」のことを多くの方々に知っていただく努力を続けています。

「小さな灯台」は皆様の実体験に基づく貴重な情報を集めたウェブサイトです。実践的な知恵の集積は、これから大切な人の看取りを迎える人の準備につながります。

つらい経験を投稿することは大変なことです。それでも、書くことには、ご自分のグリーフ(悲嘆)と向きあい、心の整理(セルフカウンセリング)ができるという効果も認められています。さらに「小さな灯台」に投稿してくださることで、きっと誰かの「終末期医療の選択の力」になるはずです。

これからも、皆様の投稿による応援をよろしくお願いいたします。