なぜ病気にもっと早く気付かなかったのか……
遺族アンケート
83歳母/看取った人・娘/神奈川県/2023年回答
がんとわかった時にはすでにステージ4で、治療をしなければ3か月か半年しかもたないと言われました。年齢的にも、抗がん剤治療も体力がもつかわからないとのことで悩みましたが、特に治療はせず緩和ケアのみ行いました。
訪問看護師さんに大変お世話になりました。
結局、痛みがあれば痛み止めの薬を飲ませるということのみで、がんと診断されて4か月弱で亡くなりました。最後の数日は食べなくなり、水も飲まなくなり、静かに呼吸が止まったという感じです。
延命治療は私もやりたくなかったので、そこに関してはこれで良かったのだと思っていますが、苦しくなかっただろうか? 痛みはそんなになかっただろうか? 自宅で最後を迎えられてうれしかったのか? それとも病院の方がすぐ痛みをとってくれたり、何かと気付いてくれたりして良かったんじゃないだろうか? なぜもっと早く病気に気付かなかったのか? などと今も考える時があります。何が正解かは、一生わからないでしょう。
協会からのコメント
大切な人を亡くする喪失体験は、特に【グリーフ(悲嘆)】といわれています。
その哀しみのプロセスで、これで良かったのかという「後悔の感情に囚われることは、誰にでもあること」なのだと理解して、必要以上にご自分を責めないようにしましょう。【情報BOX】グリーフケア-大切な人を亡くした哀しみを癒すためにもぜひご参考にしてみてください。
がんと診断され4か月弱。短い時間の中で過ごした思い出は何よりも濃縮され、忘れがたいものだと思います。いつかきっとこれで良かったのだと思える日はきます。
今は、看取りという大役を果たされたご自分を褒めてあげましょう。本当に、よく成し遂げられましたね。
この貴重な経験をご紹介いただきありがとうございました。