口から食べられない状態に胸が痛みました

遺族アンケート

85歳夫/看取った人・妻/千葉県/2024年回答

「普段考えていた気持ち」と「目の前の夫が消えゆく姿に妻として感じた気持ち」との間で、複雑に迷いました。

認知症ながら配偶者の顔を見るとうれしそうにしていました。病院が歩いて行けるほど近くでもあり、ほぼ毎日のように2か月通いました。担当の先生は優しく、病状を丁寧に説明してくれ、最後まで心のこもった手当てをしてくださりました。大きく苦しめず、早々に手当てを打ち切ることもなく、私の一番の願い通り安らかに天に召され感謝でした。

(口から食事ができない状態の2か月。それだけが胸が痛みましたが、酸素吸入もありませんでした……)

協会からのコメント

口から食べ物を食べられない姿をご家族として近くで見ているのはつらいことですね。

死に逝く経過を見守るという大事なケアを、ご家族は果たすことができます。

食べることで苦しみが増すこともあります。点滴や酸素吸入などの管が死期の苦しみを延ばすだけになることもあります。自然な死を看取ることができる「リビング・ウイル受容医師」とめぐりあわれて幸運でしたね。自然な死については【情報BOX】日本尊厳死協会員のための【看取りの観察と過ごし方ガイド】―安らかに健やかに最期を過ごしていただくために、私たちにできること―をご参照ください。

安らかな死への道のりを見守ることのつらさが伝わる「看取りのエピソード」です。

ご冥福をお祈りしております。ご自身もご自愛ください。