看護師経験から「尊厳死」はあるべきことと理解

遺族アンケート

91歳姉/看取った人・妹/千葉県/2024年回答

私自身、看護師として今年3月まで仕事をしており、若い頃から尊厳死は当然あるべきことと理解しておりました。今回の姉の時は、気持ち的に落ち着いて介護ができたと思っております。施設でも、延命に対するさまざまな処置はされなくても、スタッフの方々からの精神面への働きかけが、本人や身内にとってはとてもありがたいことでした。神奈川から千葉へ移動するにあたり、本当にさまざまな方々の援助があり、全てが順調に進められ、皆様には本当に感謝しております。

協会からのコメント

施設でも延命に対するさまざまな処置はされなくても、スタッフの方々からの精神面への働きかけが、本人や身内にとってはとてもありがたいことでした」と。こうしたことは、実際に看取りを経験してみて初めて実感できる部分かもしれません。

尊厳死というと、酸素吸入や点滴などの医療行為を行わないという説明から、「まるで放置するのか?」という疑問や誤解をいだく方々がおられます。

しかし実のところ、「尊厳ある死」を看取るためのケアは、医療行為を行うよりも手間や時間がかかる、決して楽ではないものです。が、その実際は、まだよく知られていません。

おそらくこの方も、施設の介護職員の方々から、ご本人やご家族への配慮に満ちた接遇を経験されたのでしょう。

リビング・ウイルを尊重するために、おひとりおひとりに寄り添ったケアや、移動に伴う手配など、その実態を多くの人々に理解していただけるように、皆様の貴重な体験をご紹介し続けてまいりますので、今後ともご協力をどうぞよろしくお願いいたします。