「何もしないでいいのなら退院しろ」と

遺族アンケート

90歳夫/看取った人・妻/埼玉県/2024年回答

「何もしないでほしい」と話したところ、「何もしないなら退院しろ」と言われました。

協会からのコメント

「尊厳死」について、まだ理解されていないことがわかる「看取りのエピソード」です。

いまだに、このような対処をされる病院、および医師との出会いがあることを残念に思います。会員の皆様からの、このようなつらい投稿こそ大切です。

地域格差もあるでしょう。医師の考えによる個人差もあるでしょう。

さらに、「病院は治療し治すところであり、治療を希望しないのであれば、受診しないで」という主張も間違いではありません。これについては【情報BOX】病院によって役割が違うの? 開業医師と病院の医師は何が違うの?をぜひご参考にしてみてください。

だからこそ、一般市民の皆様が「尊厳死」について理解を深めることも大事。尊厳死を受け容れてくださる「受容協力医師」が増えることも大事。そして緩和ケアやホスピスという「尊厳死を希望する人々が入院できる医療施設」が、もっともっと増えることも必要なのです。尊厳死協会の会報誌7月号「Living Will」において、脚本家の倉本聰さんが「ホスピスや緩和ケアはもっとあるべき」という記事を書いておられますので、ぜひご覧ください。

https://songenshi-kyokai.or.jp/honbu/wp-content/uploads/2025/10/LW198.pdf

このような現実をふまえて、会員の皆様と共に、「小さな灯台」も、啓発活動に一層力を入れていきたいと思います。