じいちゃん満足な旅立ち

遺族アンケート

常々二人で話し、決めたことで納得しておりました。それでも「治療方法であと二、三年は」と思うこともありました。子供達から「好きなことを充分して、最期は家で希望通りにしてあげて’じいちゃん’満足」と。
今は穏やかな旅立ちの姿を思い、良かったと手を合わせております。

協会からのコメント

大切な人を亡くする“悲しみ”は如何ばかりか! 本当に、大変でしたね。

古今東西、この悲しみから誰一人自由ではありません。誰もが衝撃を受けます。誰もがショックと自責の念や後悔の感情に囚われる時期があります。 大切な人を亡くする悲しみのことを、特にグリーフ(悲嘆の感情)と言います。世界中の医学・倫理哲学・宗教・社会学など、多種多用な専門家たちにとって“死”は永遠の研究テーマです。  

大切な人というのは、子ども、夫婦、両親、そして恋人、親友、友人などをいい、その時の悲嘆感情の種類や深さは、その人にとっての関係性によってさまざまですが、とりわけ夫婦・子ども・親を亡くした直後の悲嘆感情がもっとも衝撃が強いことが、国際的にも、どの専門家によっても証明されています。

 今、一番お伝えしたいことは、どんなに最善、最高の手を尽くされた納得の死であったとしても≪あの時、もっと~~していタラ・いレバ。もしかしたら、もっと~だったのでは≫というタラレバの気持ちに駆られる時期があるのは、自然で当然な“悲嘆の感情”の一つであることを知りましょう。後悔しなくていいのです。そんな辛い時期を「今は穏やかな旅立ちの姿を思い良かったと手を合わせております」と言えること、そのことこそがリビング・ウイルを語り合い、夫婦の価値観を確認しあっておく大切さを証明してくださっていますね。ご夫婦の繫がりの凛とした確かさ、強さが伺えます。心からの尊敬を込めて、これからの奥様とご家族の健康をお祈りしております。