主治医の「遺族として自分を責めないように」という言葉に・・。

遺族アンケート

私ども夫婦は50才代に、「自分自身の死は、自分で選びたい」と当会に入会いたしました。夫は60才より亡くなるまで入院。手術、病いを抱えながらも、夫婦でゴルフ、旅行などを楽しみながら過ごしておりました。主人の最期に繫がる入院時に、娘と私とで主治医に「延命措置を望まず苦痛だけ和らげること。当協会に入会していること。」を告げました。気難しい夫も、穏やかな主治医を信頼し、名指しで入退院を繰り返し、静かで穏やかな最期を迎えました。会員証は提示いたしませんでしたが、夫や私、娘の意志を充分に理解していただいたと思っております。また、主治医の「遺族として自分自身を責めないように」という気遣いある言葉にも感謝いたしております。現在は、散骨を望む私と一緒に同じようにして欲しいという夫の願い通り、私の傍で毎日笑いながら見守っていてくれます。なかなか返信できなく遅くれた事お許し下さい。乱文乱筆ご容赦あれ。

協会からのコメント

病名にも年齢にも関係なく、「自分自身の死は、自分で選びたい」という明確な意思をもち、それを言葉にして尊厳死協会に登録するという行動に繋げて、「病とともに人生を楽しまれた」ご主人様に心から尊敬申し上げます。
まさに「生活と人生は違う。生活とは安定を願って生きること。人生とは志しを高くもとめて生きること」(作家・遠藤周作の言葉より)という生き方モデルを示された思いです。
リビング・ウイル受容協力医師による「遺族として自分自身を責めないように」というご家族を気遣う言葉が光っています。大事な言葉ですね。ご夫妻で散骨を希望されているのですね。価値観を共有し、対話し、命の限界を意識しながらも忘れて人生を最期まで楽しまれたこと。夫亡き後も、「私の傍で毎日笑いながら見守っていてくれます。」と受け止めておられる奥様の投稿を、こんな幸せの形もあるのだと、“小さな灯台”で多くの人にお伝えできることを誇りに思います。
 さぞかし、いろいろなことで大変だったでしょうに、投稿してくださり本当にありがとうございました。 まだまだご自愛ください。