第14回 リビング・ウイル研究会 12月13日(土)

尊厳死と安楽死のはざま

 生きる権利とは、誰もが自分の人生を自らの意思で生きる権利であり、その権利は、人生の最期を選ぶ自由についても言えます。世界では今、医療の発展や倫理観の変化とともに延命措置の選択、自死の是非、安楽死の合法化など、多様な価値観が重んじられ、各国それぞれの発展を経てさまざまな制度が作られてきています。こうした中で、尊厳死や安楽死をめぐる議論は「命の価値とは何か」「誰が死を決定する権利を持つのか」「命は誰のものか」といった根源的な問いを私たちに投げかけます。そしてこの尊厳死と安楽死の間には、法的・倫理的・宗教的な「はざま」が存在し、その「はざま」には人間の生と死の尊厳、自己決定権、医療の役割といった多くの論点が交差します。
 現代の多様な価値観のもとでは、単に生命を維持することが幸福につながるわけではありません。最期の迎え方を個人が決定できる社会こそ、真に「生きる権利」が保証された社会と言えるのではないでしょうか。来年11月に「尊厳死協会世界連盟 東京大会」を開催するにあたり、改めてこの根源的な問いを議題にあげ、考えを深めていきたいと思います。

日 時2025年12月13日(土) 午後1時~4時半
オンライン同時開催
場 所東京大学 伊藤謝恩ホール(文京区本郷7-3-1)
参加費無料
申込み現地参加の予約は不要です。
オンライン参加は協会HPからお申込みください。
講 師
(敬称略)
松田 純(静岡大学特任教授・名誉教授)
三浦 靖彦(医師、岩手保健医療大学教授)
満岡 聰(医師、満岡内科クリニック理事長)

会場MAP