日本と欧米諸国の高齢者終末期医療の違い
日本と欧米諸国の高齢者終末期医療の違い①
【日本の高齢者終末期医療】
死を自然なこととして捉えない家族や医療者によって、欲していないのに無理に食べさせられたり、望まない治療のために身体を拘束されたりすることがあります。「頼むからもう放っておいてくれ!」人が死ねない社会の日本で悲痛な叫びが聴こえてきます。望まない延命治療はもはや虐待なのではないでしょうか。
日本と欧米諸国の高齢者終末期医療の違い②
【欧米諸国の高齢者終末期医療】
欧米豪では高齢者の終末期には緩和医療だけを行い、点滴や経管栄養は行いません。口から食べたり飲んだり出来なくなったら、そのまま自然に亡くなるので、「寝たきり老人」はいません。2011年に訪問したオランダのナーシングホームで「なぜ点滴や経管栄養をしないのですか?」と訊ねたところ、「倫理(Ethics)です!」とはっきり答えました。
日本と欧米諸国の高齢者終末期医療の違い③
【延命しない看取り】
点滴や経管栄養をしない看取りは、苦しくありません。枯木が音もなく倒れるような、穏やかな最期を迎えた方の周りには、温かな笑顔があふれます。
【終末期医療に自分の意思を反映させる】
家族や医療者が終末期医療を決めてはいけません。本人が判断能力があるうちに、終末期にどのような医療を受けたいか前もって家族に伝え、書き残す必要があります。それでも看取る家族として迷った場合は、「自分にして欲しくないことは、しない」ことが本質だと考えましょう。