カナダ・ケベック州で「終末期患者の自殺ほう助」合法化

カナダ東部にあるケベック州の州議会は6月5日、終末期患者の自殺を医師がほう助(PAS)することを認める州法(Bill52-An Act Respecting End of Life Care)を賛成多数で可決した。カナダでは初めてのPAS合法化。
AFP通信、死の権利協会世界連合ニュースレターが伝えている。それによると対象は末期で不治の病により身体的、精神的に耐えがたい苦痛にある成人州民で、自らの自発的な意思に基づくものとされている。
カナダ連邦法は本人意思としても安楽死を違法としており、AFP通信は「連邦法に抵触することを避けるため、ケベック州側はこの問題は刑法の問題ではなく、州の管轄下にある健康問題と主張する構えで、フィリップ・クイヤール州首相は『安楽死ではなく、終末期医療の問題』としている」と報道している。
ケベック州はフランス語圏で人口約780万人。最大都市はモントリオールで、カナダの中でも先進的な土地で知られ、ケベック医師会がPAS合法化を提言しな経緯もある。
米国ではモンタナ(Montana)、オレゴン(Oregon)、バーモント(Vermont)、ワシントン(Washington)の4州にも同様の法律がある。