会員様・ご家族様からの声・2017年ご遺族アンケートより

最期の瞬間まで自分らしく

私たち家族は、父が日本尊厳死協会会員であり最後までその考えを貫き通したことを誇らしく思います。(長女)

LWを持っていることと、医師がそれを理解してくれていることの安心感と信頼感は、例えようもありません。(妻)

母を見送り、悲しみにくれるというよりも、母の生き方の清々しさを感じさせられて、何か安堵しています。(長女)

最後に拠り所にしたのは、父が尊厳死協会に加入し続けているという事実が、本人の意思表明であると信じることが出来たことです。家族は本人の意思に救われたと思っています。(息子)

会員であることは今後の生活の中で重要なことですし、また今回母のLWを受入れてもらえたことが安心して暮らせる確証となりました。(長女)

*  家族として、父が言う「生きている」はどういう状態を指すのか、逆にどういう状態になったらそうではないのか、を理解することが出来ました。尊厳死協会に入っていると伝えることで医師に聞きにくいことも聞きやすくなり、医師の方も話しにくいこともしっかり伝えやすくなっていると感じました。(神奈川県)

*  親戚一同皆会員です。入会の意義を良く理解し、一生の一大重要事項であると子供たちにも伝えてあります。この思いを基本に、毎日楽しく一生懸命に生活しております。(神奈川県)

*  母が自立した人間としての生き方を貫いて一生を終わらせたことに、尊敬と感謝の気持ちしかありません。長年母の心の支えになって頂いた協会にも御礼を申し上げます。(埼玉県)

*  尊厳死協会という第三者機関があると、本人の意思を公にできて、いざという時に家族が勝手に進めていると思われないですみました。(神奈川県)

*  主人亡き後独り暮らしをしておりますが、協会に入っているという事が心強く、一日一日大切に暮らしてまいります。(北海道)

*  担当医から「ご本人がこれだけ明確な意思を示されているので、それを尊重しましょう」と言って頂きました。(大阪府)

*  亡くなった主人の母親も会員でした。ALSという、難病を患った義母が、会員であることに安心して生活し、自分の意思を貫いたのを見ていた主人でしたので、自分のときにも何の心配もせずに最期を迎えました。心の支えであったと思います。(神奈川県)

*  母がもしLWを持っていなかったら、あの時どういう選択をしたか。「備えあれば憂いなし」と言いますが、良い意味で覚悟が定まったと思っています。自分が不測の事態に陥った時も、家族が冷静な判断をしてくれるよう願って止みません。(京都市)

*  本人の最期の過ごし方に関しての希望が、ただ言葉だけではなく、あのカードを持ち、長年会費を払うという行動化がとても分かりやすく助けられました。世間では口約束はあると思うけれど、入会やカードを持つという決心が本人にあったことは、そのことを家族も守ってあげたいと思うきっかけになります。お茶の先生をしていた母は、療養している居室に美容師を呼んで髪を夜会巻にし、お弟子さんたちと楽しく過ごしていました。最後まで本人の尊厳を守ることが出来ました。(東京都)

*  主人が急に倒れ、頭はパニック状態でしたが、医療者へは「主人は平成3年から尊厳死協会に入会していますから、延命は希望しないでしょう」とそれだけは、はっきり言えました。協会に入っていなかったら、ここまで冷静にできなかったと思います。(香川県)

*  本人からは二度目の脳梗塞を発症した場合は医療措置をしないでほしいと言われていましたが、私としては少しでも一緒にいたいと思い、医師に手術を依頼しました。結局意識が戻らないまま6年間に及ぶ闘病生活をさせてしまい、後悔しています。(愛知県)

リビング・ウイルが果たした役割は

協会では、亡くなられた会員のご遺族に協力して頂き、リビング・ウイル(LW)が役立ったかどうかをアンケート調査している。2017年は777人から回答を頂きました。
656人(84%)がLWを医療者に伝えていて、「LWは受け入れられましたか」との質問には、「十分受け入れられたと思う」が72%、「どちらかといえば受け入れられたと思う」は21%で、93%のご遺族がLWの医療的な効果を認めています。

去年からスタートした「LWはご家族にとってどういう意味を持ったか」を伺うアンケートは以下の通り。複数回答で、一番多かったのは「本人の意思を実現出来た。(468人)」、次に「医療方針を決定するに当たり、家族にとって迷いがなくなった。(419人)」、更に「医師とのコミュニケーションに役立った(240人)」、「LWを持っていることで本人が安心して暮らせた(221人)」でした。