第3回LW研究会「生かされなかったリビングウイル」【ビデオ報告】

「第3回 日本リビングウイル研究会」開会のご挨拶と日本におけるLWの現状

日本リビングウイル研究会代表幹事 岩尾 總一郎

 

パネルディスカッション【登壇者ご紹介】

▼登壇者 ご紹介(敬称略)
・伊勢田 暁子(看護師 東京医科歯科大学大学院非常勤講師)
・桜木 葉子(看護師 協会電話医療相談担当)
・丸尾 多重子(NPO法人 つどい場さくらちゃん理事長)
・長尾 和宏(医師 長尾クリニック院長)
・信友 浩一(医師 九州大学名誉教授)
・益田 雄一郎(医師 みのかも西クリニック院長)
▼コーディネーター 辰濃 哲郎(ジャーナリスト)

 

パネルディスカッション【前半 1/4】

※CASE
突然、自宅で倒れた90歳の母親。救急隊員に本人意思を伝えたところ、尊厳死カードを見せて欲しいといわれて探したが、動転して見つからず。その間に蘇生。
搬送先の病院でも、人工呼吸は外せないと受け入れられず。以降、意識回復しないまま。
病院から昇圧剤の使用を促され、家族の事情で承諾する。母親に「ごめん」と謝ると、涙が頬を伝った。

 

パネルディスカッション【前半 2/4】

・救急における終末期
・呼吸器を外しても法には触れないか
・医師・家族とコミュニケーションをとる事の大切さ

 

パネルディスカッション【前半 3/4】

・LWカードの携帯場所や保管場所について
・救急隊からみたLWカードの存在
・医師とのコミュニケーションについて。医師がコミュニケーションに使える時間が不足している現状

 

パネルディスカッション【前半 4/4】

・尊厳死協会電話相談から見た「家族に関する問題」
・LW提示の際、その内容について医師・家族双方が理解しきれていない場合がある
・人口栄養への決断(胃ろうのメリット・デメリット)

 

パネルディスカッション【後半 1/3】

※CASE
父は、介護施設に勧められて「胃ろう」をすることになった。病院で尊厳死カードを提示すると、「胃ろうをしていいのかなあ」と 医師は逡巡。だが同時に医師は「回復するかもしれない」と説明。この言葉に背中を押されて承諾したが、痰の吸引が苦しそう。人口呼吸器は断ったが輸血はした。どんどんチューブが増えていく。どこからが不治かつ末期なのか、わからないし、医師も伝えてくれない。

・食の疑問(食べる事の見直し)
・それぞれの視点からの不治かつ末期

 

パネルディスカッション【後半 2/3】

・厚労省の終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン(解説編)
・不治かつ末期の法的解釈-治療後に『不治かつ末期』が判明した際の治療中断について
・法制化への動きと内容
 『終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律』への誤解

 

パネルディスカッション【後半 3/3】

・家族に迷惑をかけたくないという理由での「意思」
・LWとコミュニケーションの重要性(医者と・家族と)

 

「第3回 日本リビングウイル研究会」総括とご挨拶

埼玉社会保険病院 名誉院長・鈴木 裕也(日本尊厳死協会副理事長)より、今回の研究会全体の総括。